2010年12月18日土曜日

燻蒸

 博物館は照明、空調の他にまだ重要な要素がある。それは防虫・・・どこの博物館も防虫剤は欠かせない。期限切れや予算削減のあおりで少なくしたとたん、虫が多量に出てきて展示が出来なくなった館もある。

 ここで言う燻蒸とは、展示物の寄贈を受けたり、寄託を受けたりするときの手順の一つ。虫の発生を抑えるため、収蔵庫に入れる前の作業。燻蒸し、そして安全を確認して保管するのである。しかし、この施設を持っている館は大きな館に限られる。収蔵庫全体が燻蒸室になっているところもある。そうしたら小さな燻蒸室を持っていない館はどうするのか。持っている館に頼まざるを得ない。

 そんな館のためCO2を使った簡易的な燻蒸パックが出来たようである。ガスは人体に影響が少ないCO2。本格的な燻蒸には昔は青酸ガス」が使われ非常に危險であった。最近は緩やかなガスに変わってきている。導入には予算を伴うため見合わせているが、将来的にはLED照明と共に検討しなければならない。