2011年2月19日土曜日

ひな人形展

恒例のひな人形展が始まった。宇和島の園児達、児童たちの夢をふくらませるこの展示。この展示は、同時に宇和島藩伊達家の歴史を知ることにもなる。目を輝かせながら、この人形は何? 大きさは? 数は? などなど質問が飛び交う。会期は4月4日(月)までとなっている。広報などでは3日までとなっているが、宇和島地方のひな祭りが4日(月)ということもあり、休館日だが開けることにした。

大宮庫吉氏より、寄贈いただいた「有職(ゆうそく)びな」は幅7m50cm、五段飾りの見事なものである。その展示の苦労を見ていただきたい。最初に位置決め、そして段の骨組みの組み立て、そして緋毛氈を敷く作業、そして、ひな人形や調度類を並べる作業となる。流れは簡単に書いたが、繊細な手際、力仕事と時間、館の職員全員が力を合わさねば展示できない。大宮家のひな人形だけではない。享保時代に作成された鍋島家から7代藩主宗紀公に嫁いできた「観姫」のひな人形も展示に工夫、苦労をする。いずれも歴史的価値のあるものであるため、細かい所に神経を使わねばならない。実質展示替えには、まる二日かかる。

その他、伊達家に伝わるひな調度類も展示している。見たことがある方も、見たことがない方も是非この機会に伊達博物館を訪れていただきたい。
                                 大宮家の有職びな(館蔵品)







享保びな(個人蔵)









2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

なぜ享保びなと年号がついているんでしょうね。大名がつくったといわれる享保びなは大きく、顔が長く、切れ長の目に特徴がありますね。ひな人形の時代の変遷をみると面白いかもしれません。

博物館にも伺いたいと思います。

伊達者   さんのコメント...

ありがとうございます。ひな人形の歴史は室町期より発祥とか、古代より呪術目的とかいろんな説があるようです。それが享保の頃に現在の段飾りになったと聞いています。専門ではないので答えにはなっていないかもしれませんが、お許しください。

是非、博物館に来てください。お声を掛けていただければご案内いたします。