2014年7月9日水曜日

出前授業を行いました。 「宇和島藩の参勤交代」 「幕末の宇和島藩」

 
7月1日、8日の2回にわたって、市内吉田中学校で出前授業を行いました。1回目は「宇和島藩の参勤交代」、2回目は「幕末の宇和島藩」というテーマ、1年生76名を対象に行いました。
 
吉田中学校の生徒たちは、小学校の時から自分たちの郷土「吉田町」についての学習を深めてきました。吉田三傑といわれる「山下亀三郎」「村井保固」「清家吉次郎」の3人の人物の業績を中心に学習を積み上げています。
 
また、以前ご紹介しましたが、宇和島伊達家の分家である吉田藩についての学習も重ねており、両替商であった「おかけや」について学習しています。今回の出前授業は、宇和島伊達家伝来の本物の古文書等を自分の目で見て、これまでの学習をさらに深めることを目的として行いました。
 
 
 
梅雨晴れの一日、体育館は蒸し暑かったですが熱心に学習しました。

  
                      幕末の宇和島藩で作られた蒸気船の模型も展示しました。


 宇和島歴史文化研究会の赤松副会長があいさつの中で、「吉田藩の藩主が参勤交代の時、「おふなて(御舟手)」から船で参勤交代に出発したこと」、「出発の合図はほら貝だったこと」などを紹介されました。「御舟手」は現存する吉田町内の地名です。


          江戸時代の藩の領地の図から「伊予八藩」について学習しました。


当館の学芸員による「幕末の宇和島藩」についての講義です。8代藩主伊逹宗城(だてむねなり)が開明的な主君だったこと、外国からの優れた技術を導入したこと、有能な家臣を養成し、適材適所の配置をしたこと、そのことによって幕末の宇和島藩が全国的に大きな役割を果たしたことなどを紹介しました。前原巧山(まえはらこうざん)による蒸気船作りのことも取り上げました。薩摩藩に次いで2番目に蒸気船を作ったこと、そして純粋の国産であったことなども紹介しました。

  
宇和島伊達家に伝来する古文書類を、実際に自分の目で見て学習しました。
 
 
               蒸気船の模型に興味津々でした。
 
 
            貴重な古文書類を展示。本物の迫力を感じます。
 
この出前授業は、宇和島歴史文化研究会と伊達博物館の共催事業として毎年行っています。今年度も市内小・中学校、中等教育学校から多数の出前授業の申し込みをいただきました。
 
あわせて、伊達博物館に小学生や中学生をお迎えしての出迎え授業も受け付けています。小・中学生の見学は無料、引率の先生方については減免措置が行えますので、気軽に連絡してください。
 

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