2010年12月12日日曜日

前立て

 兜の前立てで有名なのは「伊達政宗の三日月」、最近では大河ドラマの影響で「直江兼続の愛」などである。宇和島藩伊達家では鍬形が主に用いられている。寄贈していただいた秀宗所用「紫糸威二枚胴具足」の前立てが二カ所折れている。気になるので、新しく作成してもらった。

 作成者は何時もお世話になっている大村仁志氏である。この方にはこのほか「琵琶湖早船」「伊達の黒船(前原巧山の蒸気船」「松根家の生首の前立ての切り抜き」「結界」なども作成してもらっている。この前立ては兜を軽くするため木製品である。今回は桐で作成し、金粉の塗料を何度も吹きつけ塗り直してもらった。

秀宗の前立て


新しく作成した前立て

学芸員による取り付け

作成者大村仁志氏

4 件のコメント:

文化材友の会 さんのコメント...

このような文化財を安易に修理して良いのですか?

文化庁にお伺いをして・・許可を受けて・・御用修理士が直すとか??

伊達者   さんのコメント...

 本物はきちんと薄様に梱包して保存しています。此の甲冑は宇和島市への寄贈品で文化財の指定はありません。

 それと着脱式のものなので問題はありません。修理でなく取り替えようのものですね。

kyo-chan さんのコメント...

やはりそうですか。

本物は、大事にのけてレプリカを出して(作成)おく・・・。

こんな由緒ある甲冑なども文化財申請をしないのですね。すれば、煩わしいだけか。

伊達者   さんのコメント...

 煩わしさと展示の自由度が失われます。文化庁の基準値は相当にきついものです。また文化財も多くありすぎ、見直しもたびたびあるようです。

 ちなみに「豊臣秀吉画像」は国宝だったんですよ。高知城ももとは国宝です。その表示している大きな石も残っていますね。改訂でどちらも外れています。